「パイロリナジー」初号機の設置が完了しました。

こんにちは、みらいコネクトの古谷です 。

このたび、有限会社古谷商店および株式会社動力が共同開発した加熱分解装置「パイロリナジー」の初号機の設置が完了し、稼働を開始しましたので、ご報告いたします。

これまで、みらいコネクトでは「リサイクルが難しい」とされてきたプラスチックや複合材に対して、熱分解技術を活用した新しいリサイクルの形の検討を進めてまいりました。

今回の初号機設置は、その取り組みを実際の現場で動かしていくための大きな一歩となります。

少し専門的な内容も含まれますが、今回はこの「パイロリナジー」がどのような装置なのか、そして私たちが今後どのようなリサイクルの実現を目指しているのかについて、ご紹介させていただきます。

「パイロリナジー」とは?

パイロリナジーは、プラスチックや合成繊維、合成ゴムなど、石油化学由来の廃棄物を燃やすのではなく、熱によって分解する装置です。

反応炉内を高温・無酸素に近い状態にすることで、対象物を燃焼させずに分解し、再びリサイクル原料として活用できる再生油などを回収します。

いわゆるケミカルリサイクルと呼ばれるリサイクル方法です。

現在、プラスチックリサイクル方法として一般的なマテリアルリサイクルでは、素材の汚れや混合、異素材との複合などが大きな課題になります。
一方で、熱分解を用いたケミカルリサイクルでは、これまで処理が難しかった素材に対しても、新しい資源化の可能性を検討することができます。

もちろん、どんなものでも処理できるというわけではありません。
素材の種類、含有成分、処理条件、回収物の品質などを一つずつ確認しながら、リサイクルとして成立するかを見極めていく必要があります。

だからこそ、実際に試験し、データを取り、現場で検証できる装置が重要になります。

装置の主な仕様

今回設置が完了した初号機の主な仕様は以下の通りです。

装置名パイロリナジー Si-F
方式バッチ式・窒素雰囲気下加熱分解
処理量60kg / バッチ
処理温度常用 550〜600℃
冷却方式雰囲気ガス循環による強制空冷
装置サイズW × D × H(mm)
Pyro Renergy Si-F

「熱分解」というと、大規模なプラントをイメージされる方も多いかもしれません。

しかし、私たちが目指しているのは、廃棄物を遠くの大規模施設へ運ぶだけではなく、できる限り排出現場に近い場所で資源化の可能性を検討できる、小規模分散型・地産地消型のリサイクルです。

今回のパイロリナジー初号機は、その考え方を具体的に進めていくための初めての事例となります。

なぜ、この装置が必要なのか

現在、プラスチックのリサイクル現場では、機械的な選別だけでは処理しきれない素材が数多く存在します。

たとえば、

  • 汚れが付着しているもの
  • 素材ごとの分別が難しいもの
  • 金属や無機物と複合しているもの繊維やゴムなど、単純な再成形が難しいもの
  • 既存のリサイクルルートでは対応しにくい廃材

こうした素材は、リサイクルが難しいという理由で、最終的に焼却や埋立に回されてしまうケースも少なくありません。
しかし、私たちは「リサイクルできない」とされてきたものの中にも、まだ資源として活用できる可能性があると考えています。

パイロリナジーは、そのための技術的なアプローチの一つです。

古谷商店と動力の共同開発について

パイロリナジーは、有限会社古谷商店と株式会社動力が共同で開発を進めてきた熱分解装置です。

古谷商店は、金属リサイクルの現場で長年、さまざまな難処理スクラップと向き合ってきました。
株式会社動力は、脱炭素事業に取り組む会社であり、装置の開発・設計・制御に関するノウハウを持つ会社です。

現場で実際に発生するリサイクル課題と、それを解決するための装置技術。
この二つを組み合わせることで、机上の理論だけではなく、実際の廃棄物処理・資源回収の現場で使える技術を目指してきました。

今回の初号機設置は、その開発成果として、ようやく一つの形になったものです。

受託試験・装置導入のご相談について

みらいコネクトでは、熱分解技術を用いた受託試験サービスや、装置導入に関するご相談も承っております。

たとえば、以下のようなお悩みがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。

  • 自社で発生している廃プラスチックをリサイクルできるか知りたい
  • 既存の処理ルートでは対応が難しい廃材がある
  • 複合材や混合物の処理可能性を確認したい
  • 熱分解によってどのような回収物が得られるか試験したい
  • 小規模なケミカルリサイクル装置の導入を検討したい
  • 研究開発や実証試験のパートナーを探している

製造メーカー様、リサイクル業者様、研究機関様、自治体の皆様など、幅広い分野の方々と連携しながら、リサイクル困難品の新しい可能性を広げていきたいと考えています。

お気軽にお問い合わせください。06-6727-1414受付時間 8:00-17:00 [ 平日 ]      8:00-12:00 [ 土曜 ]

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おわりに

リサイクルの現場では、まだまだ「処理が難しい」「分別できない」「燃やすしかない」とされている素材がたくさんあります。
しかし、その中にも、技術や考え方を変えることで資源として活かせるものがあります。

パイロリナジー初号機の設置は、私たちにとって大きな節目であると同時に、これからさらに挑戦を重ねていくための出発点でもあります。

みらいコネクトは、熱分解技術を起点に、難処理素材のリサイクル、そして地産地消型ケミカルリサイクルの実現に向けて、これからも取り組んでまいります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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