What is On Site Chemical Recycling

地産地消型ケミカルリサイクル、とは。

廃プラスチックを「燃やす」のではなく「分解」して資源へ戻す。それがケミカルリサイクルです。
なかでも私たちが提案するのは、排出現場のすぐ隣で完結させる「地産地消型」のアプローチ。 まずはその背景となる、廃プラスチックを取り巻く業界の現在地から整理します。

排出現場のすぐ隣で完結する地産地消型ケミカルリサイクル装置のイメージ
ON-SITE CHEMICAL RECYCLING
01 WHY NOW

なぜ今、ケミカルリサイクルなのか。

プラスチックは20世紀最大の発明のひとつでありながら、その大量廃棄が今、地球規模の課題となっています。 海洋プラスチック汚染、マイクロプラスチック、CO₂排出── プラスチックをめぐる課題は単なる「ごみ問題」ではなく、エネルギー・気候・資源安全保障の課題でもあります。 そして、その解決の鍵を握るのが「ケミカルリサイクル」という技術領域です。

01 / CLIMATE

脱炭素社会と
サーマルリサイクルの限界

焼却によるエネルギー回収(サーマル)は国際的にリサイクルとして認められません。2050年カーボンニュートラル目標の下、燃やさない循環への移行が業界課題に。

出典:OECD / 経済産業省「グリーン成長戦略」
02 / JAPAN

廃プラ輸出規制と
国内循環の必要性

中国(2018年)・東南アジア各国の廃プラ輸入規制以降、日本は処理を国内で完結させる必要に。資源有効利用促進法(3R法)改正の議論も進行中。

出典:プラスチック循環利用協会 2024
03 / GLOBAL

海洋プラスチック問題と
国際的な規制強化

海に流出するプラスチックごみは年間800万トン超とされ、2050年には海の魚の総重量を上回るとの試算も。マイクロプラスチックによる生態系・食物連鎖への影響が深刻化し、流出を断つ「陸上での確実な資源循環」が世界共通の急務となっています。

出典:UNEP / エレン・マッカーサー財団
02 PLASTIC RECYCLING IN JAPAN — 1 IN 4

4つに1つ。日本のリサイクルの、いま。

日本で資源として再生できている廃プラスチックは、4つに1つ。 残りの大半は、焼却によるエネルギー回収(サーマルリサイクル)── 国際的には、リサイクルとして認められていません。

日本のプラスチックリサイクル率
25%
1 4 が資源として再生

マテリアルリサイクルとケミカルリサイクルを合わせた、「素材として再生される」廃プラスチックの割合。残り3/4は、燃料・熱として消費されるか、焼却・埋立てされています。

出典:プラスチック循環利用協会 2022年のデータを基に算出

03 3 METHODS COMPARISON

3つのリサイクル方式
── マテリアル・ケミカル・サーマル。

リサイクルには3つのアプローチがあり、それぞれに役割と限界があります。互いに補完し合うことで、はじめてプラスチック資源循環は成立します。

MATERIAL マテリアル CHEMICAL ケミカル THERMAL サーマル
処理方法 粉砕・洗浄・溶融して再原料化 化学分解で原料・燃料へ戻す 焼却して熱エネルギー回収
対象廃プラ 単一樹脂・汚れの少ない廃プラ マテリアルリサイクルに適さない廃プラ・複合材 あらゆる廃プラ(最終手段)
回収される資源 再生樹脂ペレット(品質劣化あり) 油・ガス・モノマー・金属 熱(電力・蒸気)
水平リサイクル 限定的 用途が限られる 可能 新品同等品質も 不可 素材としては失われる
CO₂排出
国際基準での扱い リサイクル リサイクル 非リサイクル
主な課題 異物・劣化・色付け対応 設備コスト・前処理・分散性 CO₂排出・素材の喪失
MATERIAL — 物理リサイクル

最も普及しているが、対象が限定的

粉砕・溶融で再原料化。低コストで普及しているが、汚れ・色・複合材には対応しづらく、品質劣化により用途が制限されます。

CHEMICAL — 化学分解

マテリアルが扱えない領域に対応できる

化学分解で原料レベルまで戻すため、複合材・汚れた廃プラ・難処理樹脂も処理可能。新品同等品質での水平リサイクルが可能な技術領域です。

THERMAL — 熱回収

国際基準ではリサイクル扱いではない

焼却による熱回収。EU・OECD基準ではリサイクルに含まれません。日本の有効利用率87%の大半(約63%)はこのサーマルリサイクルです。

出典:環境省「プラスチック資源循環戦略」/プラスチック循環利用協会/DNP技術解説資料

04 OUTLOOK — POSSIBILITIES & CHALLENGES

ケミカルリサイクルの、
可能性と課題。

ケミカルリサイクルは「夢の技術」ではなく、現実的な選択肢として業界の議論が始まっています。可能性と課題の両面を、誠実に整理します。

可能性 POSSIBILITIES

P / 01

複合材・汚れた廃プラに対応

マテリアルリサイクルでは品質的に再資源化できない、複層フィルム・印刷物・汚れの強い廃プラも処理可能。

P / 02

新品同等品質の水平リサイクル

化学分解により、ナフサ・モノマーといった原料レベルまで戻せるため、品質劣化のない水平リサイクルが可能。

P / 03

回収物の多様性

分解油・ガス・モノマー・炭素残渣・金属など、多様な資源として回収できる。原料・燃料・素材どれにも展開可能。

課題 CHALLENGES

C / 01

大規模設備への偏重と高コスト

既存ケミカルリサイクル設備は大手プラントが中心。少量排出・地域分散の現場には適用しづらいコスト構造。

C / 02

原料品質の確保と前処理

塩素を含む樹脂(PVCなど)の混入対策、含水率・異物の管理など、前処理プロセスの設計が品質を左右します。

C / 03

小規模分散型ソリューションの不足

大手プラントが拾えない少量・難処理廃プラを、現場で処理できる装置の選択肢が、まだ業界には乏しい状況です。

— BRIDGE —

この「小規模分散型ソリューションの不足」という課題に対する、
ひとつの答えが、私たち「みらいコネクト」の地産地消型ケミカルリサイクルです。